2013-05-01から1ヶ月間の記事一覧
「む、ムスタディオ……やっぱり、僕」 「なんだよー。今更怖気づいたのか? 昨日はあんなに必死な顔してたのにさー」 「で、でも……」 「さーさ、入った入った!!」
暗殺者たちの猛攻を退け、ラムザ一行はランベリー城内に突入する。 そこには銀髪鬼ことエルムドア侯爵、そして殺しを生業とするアサシンのセリアとレディが悠然とこちらを見つめている。
ある昼下がりの午後、ラムザたちは街の近くで野営をしていた。 北天騎士団の支配地域にはいり、めだつ多人数で行動する事を避け小人数に別れて物資の調達をする事になったのだ。朝から少しずつ街に向かい、今残っているのは居留守役とモンスター。そしてラム…
ムスタディオ「さあ……俺も兄妹はいないからわからないな」 アグリアス「いや兄妹とはいえちょっと仲が良すぎないか?アッ、あの二人腕まで組み始めたぞ!」 ムスタディオ「いいじゃないか、姐さん。今からでも遅くはない、俺と一緒に腕を組もう!」 アグリア…
アグリアス「……まだ熱っぽい。今日一日は大人しく……ん?」コンコン ???「アグリアスさん、起きてますか?」 アグリアス「その声、ラムザか」
王都ルザリアは王家から大貴族、取るに足らない貧乏貴族…そして多くの庶民達が混在して住んでいる。 そういう混沌の中ではひと一人がどう動こうとも周りの人間は全く気づかないこともある。 そんな中にその古びた集合住宅はあった。
木が風にゆっくりと騒ぐ。 草の匂いが夜の闇に溶け込む。 雨に濡れたざわめきの音。 青い空に負けじと白さを増す雲。 そして、闇に銀河がくっきりと浮かぶようになったなら。 それは、またひとつ年が巡った小さなあかし。
その日は朝から雪が降り、それは夕方になっても夜になっても止もうとはしなかった。
悲鳴? それとも、産声? 喉もかれよと叫んだあの告白は。 逃げるため? それとも、立ち向かうため? 迷いもせず頷いたのは。
前。後。 白。黒。 是か。否か。 ――用意されているのは、ふたつの道。 善。悪。 無。有。