FFT_SSの日記

インターネッツにあるFFTのSSや小説を自分用にまとめてます。

【FFT SS】妖精の紅

「む、ムスタディオ……やっぱり、僕」 「なんだよー。今更怖気づいたのか? 昨日はあんなに必死な顔してたのにさー」 「で、でも……」 「さーさ、入った入った!!」

【FFT SS】黒い聖騎士

暗殺者たちの猛攻を退け、ラムザ一行はランベリー城内に突入する。 そこには銀髪鬼ことエルムドア侯爵、そして殺しを生業とするアサシンのセリアとレディが悠然とこちらを見つめている。

【FFT SS】A flower of mine

ある昼下がりの午後、ラムザたちは街の近くで野営をしていた。 北天騎士団の支配地域にはいり、めだつ多人数で行動する事を避け小人数に別れて物資の調達をする事になったのだ。朝から少しずつ街に向かい、今残っているのは居留守役とモンスター。そしてラム…

【FFT SS】アグリアス「兄妹とはあんなにも仲がいいものなのか?」

ムスタディオ「さあ……俺も兄妹はいないからわからないな」 アグリアス「いや兄妹とはいえちょっと仲が良すぎないか?アッ、あの二人腕まで組み始めたぞ!」 ムスタディオ「いいじゃないか、姐さん。今からでも遅くはない、俺と一緒に腕を組もう!」 アグリア…

【FFT SS】アグリアス「くっ、風邪をひくとは……!」

アグリアス「……まだ熱っぽい。今日一日は大人しく……ん?」コンコン ???「アグリアスさん、起きてますか?」 アグリアス「その声、ラムザか」

【FFT SS】ルザリアの部屋

王都ルザリアは王家から大貴族、取るに足らない貧乏貴族…そして多くの庶民達が混在して住んでいる。 そういう混沌の中ではひと一人がどう動こうとも周りの人間は全く気づかないこともある。 そんな中にその古びた集合住宅はあった。

【FFT SS】TANABATA MOON

木が風にゆっくりと騒ぐ。 草の匂いが夜の闇に溶け込む。 雨に濡れたざわめきの音。 青い空に負けじと白さを増す雲。 そして、闇に銀河がくっきりと浮かぶようになったなら。 それは、またひとつ年が巡った小さなあかし。

【FFT SS】TEARDROP ON THE SNOWDROP

その日は朝から雪が降り、それは夕方になっても夜になっても止もうとはしなかった。

【FFT SS】NO DOUBT

悲鳴? それとも、産声? 喉もかれよと叫んだあの告白は。 逃げるため? それとも、立ち向かうため? 迷いもせず頷いたのは。

【FFT SS】UNDER A VIOLET MOON

前。後。 白。黒。 是か。否か。 ――用意されているのは、ふたつの道。 善。悪。 無。有。

【FFT_SS】ラムや

宝瓶の月18日 終日薄曇り肌寒し 隣家より猪肉をもらう。 ラムザ達がオーボンヌ修道院で姿を消してから、今日でちょうど二月になった。ドーターでラムザと別れてからは六十二日になる。ラムザはまだ戻らない。 二月たってもまだ、あの日のことを何度でも思い…

【FFT SS】融点

空が曲がるほど風の吹く寒い夜は、ラムザが布団にもぐり込んでくる。 「一人だと眠れないんです。こういう夜は」 「子供ではあるまいし」

【FFT SS】夜歩く

昨夜、芸妓と話をした。 そんな下賤な生業の女など、同じ空気を吸うのも汚らわしい。と、以前の自分なら思っていただろう。

【FFT SS】その後の素敵な商売

磨羯の月8日 風邪を引いた。 「アグリアスさん、お加減はいかがですか」 「うん……」 あの晩、雪の中へ飛び出したのが、まだ尾を引いているらしい。我ながらヤワになったものだと思うが、いつにもまして熱心にラムザが看病してくれるのを見れば、そう悪い気分…

【FFT SS】闇夜

僕がその事件に遭遇したのは、まったくの偶然だった。 ジークデン砦の惨劇より十日ほどたったある日。僕はレナリア台地からガリランドへと至る山道を、人目を避けるように歩いていた。想像したくはないが、僕は公然と北天騎士団へ反旗を翻したのだ。兄達とて…

【FFT SS】ラムザ「アグリアスさん、ちょっとお話が」アグリアス「?」

アグリアス「ラムザめ、わざわざこんな所に呼び出してどういうつもりだ…?」ブツブツ

【FFT SS】さびしい

「つまりあれだ、貴女の言わんとするのは。最近ラムザがかまってくれなくてさびしい、と」 「だっ……」 アグリアスは一瞬絶句し、怒りも露わにジョッキをテーブルに叩きつけた。

【FFT SS】あなたの鼓動に

今までに修得していないジョブを選ぶのは個人の自由ではなく、合議制になっていた。集団で戦いに出る以上、身につけているアビリティのバランスが大切になってくるからである。 それ自体に異義はない。しかし、今回の決定は、どう考えても無理がある。 アグ…

【FFT SS】いいわけ

五十年戦争の終結以来、畏国のあらゆる場所を貧しさが覆い尽くし、潤いを求めて大小様々な 徒党が溢れ返るようになったが、その内情は実に様々だ。 利用するだけ利用され、終戦と共に切り捨てられた敗残兵たちの義賊もあれば、田畑を捨てた 元農夫の連中もい…

【FFT SS】麗しのレーゼ

五十年戦争の終結以来、畏国のあらゆる場所を貧しさが覆い尽くし、潤いを求めて大小様々な 徒党が溢れ返るようになったが、その内情は実に様々だ。 利用するだけ利用され、終戦と共に切り捨てられた敗残兵たちの義賊もあれば、田畑を捨てた

【FFT SS】わがままな彫刻

陽が雲ひとつない夜だった。 のぼりきった月が、眠りについた街を照らしている。窓からの景色は妙に美しい。 安宿の一室。祖末なベッドに横たわりながら、私は首を持ち上げ、自分を抱いている男の顔を 見上げた。 ラムザが背中に這わせていた手を止めて、笑…

【FFT SS】冬の空を見上げて

陽が遠く地平線に顔をあらわした頃、アグリアスは静かに目覚めた。見なれた壁の風景。窓辺からは 鳥のさえずりが聴こえる。 ほんの少し寝床に未練を残しながらも、彼女はすぐさま毛布を払う。途端に部屋に立ち篭めていた 冷気が衣服の隙間から入り込み、彼女…

【FFT SS】新人入隊

こんにちは皆さん。長かった冬が去り、今年もイヴァリースに春がやって来ました。 陽気に照らされると、無理矢理にでも元気にさせられてしまうのが春の魅力です。今日、 白羊の月の十日も、わたしにとってそんな春の訪れのような日でした。 あ、申し遅れまし…

【FFT SS】口紅

夕暮れにさしかかり、人気の少ない通りをラムザとアグリアスは二人並んで 歩いていた。手一杯の荷物を持っているせいか、二人とも口数は少ない。街に 駐留する度に行う、物資の補給の帰りなのだ。

【FFT SS】不器用な二人

ラムザがでていってしまった。 きっかけは些細なことだった気がする。 話の最中に、いつの間にか言い争いになっていた。 私は興奮して、ラムザに非難を浴びせた。 いつもの様にラムザが折れて謝り、そんな彼を慰めてやって 優しくしてもらえるつもりだった。…

【FFT SS】日記騒動

ー処女の月七日ー 『ここ数日は天候に恵まれ、魔物との遭遇もほとんどなく、思いのほか早くザランダに到着する事ができた。 先に派遣した武術大会に出場した者達の帰還を待つため、二日ほど滞在する…… ・ ・ スラスラと、端正な字で旅の行程を書き綴るアグリ…

【FFT SS】アグリアスさんのデート指導

「アグリアスさん、お願いします!僕に、『女性』の事を教えて下さい!」

【FFT SS】クッキングアグ

五人がバリアスの谷の外れにある、粗末な木賃宿に落ち着いた時には、 日もすでに暮れかかっていた。 「あー、疲れた。アグリアスさん、なんかメシ作ってくれよ」 ブーツを脱ぎ捨て、ベッドに体を投げ出すようにしてムスタディオがうめく。 ウォージリスで待…

【FFT SS】女騎士二人

「ラヴィアン、確か午後から買い物に出ると言っていたな?」 革鎧のつくろいをする女騎士ラヴィアンの背後から、声をかけてくる者がいた。 振り向くまでもなく、声で誰かはわかっている。ちょうど手首の合わせのむずかしいところに かかっていたので、ラヴィ…

【FFT SS】密猟グルメ

疲れきった体でドグーラ峠をようよう越えた矢先にキングベヒーモスに出くわしたのは 災難だったが、オルランドゥ伯のおかげで何とか撃退できた。 「ザーギドスでの楽しみができたぜ。いやいや、角はもっと根元から切るんだ。 太さで値段が決まるんだから」 …