FFT_SSの日記

インターネッツにあるFFTのSSや小説を自分用にまとめてます。

2013-04-12から1日間の記事一覧

【FFT SS】彼女の心の安らぎは

メリアドールがラムザ一行に加わって少したった頃… それは、貿易都市ドーターへ向かう手前にある森の中で起こった。 一度は敵対し、ラムザの命を奪う事に執念を燃やしたメリアドールは 今では和解しラムザ達と行動を共にしていた。

【FFT SS】燐光

太陽は昼間のはつらつさを失い、名残の赤をいっぱいに投げかける。 僕は薬屋の親父から品物を受け取って、店を出た。 夕餉の支度に急ぐ母親。友達に大声でさよならを言って家を目指す子供。 動から静への間隙があった。

【FFT SS】青水晶

「起床ぉー!起床ぉー!」 朝を告げる声が寮内に響き渡る。アグリアスはほとんど反射的に目を覚ました。 ルザリアの士官学校。貴族の子弟からなる、エリート育成機関である。

【FFT SS】メモリー

その男は突然現れた。 ここ、聖地ミュロンドでは、巡礼者がほとんど毎日訪れる。 見知らぬ人など、珍しくもない。 しかし、彼は巡礼者ではない。巡礼者特有の従順な雰囲気など、全くない。 例えるなら、手負いの狼。身なりはボロボロでも、ギラついた瞳は生…

【FFT SS】目覚めると、隣に

小鳥のさえずりが聞こえる。朝日に挨拶しているのだ。 街の活力は日光に比例して増えてゆく。 貿易都市ドーター。毎日大量の物、人、カネが行き来する街だ。 「う…ん…」 安宿の一室。カーテンの隙間から差し込む光が、ベッドの人物の頬を優しくなでる。 「朝…

【FFT SS】本音の二人

最近、ラムザ・ベオルブには悩みがある。 見上げれば目の先へどこまでものぼっていく深い青色の空に、 淡い灰色の雲がちぎって浮かせたようにまばらに流れている。 高いところを吹く風の遠いうなりがかすかに聞こえてくる。ラムザは秋の空が好きだった。

【FFT SS】ラムザ&らむざ

最終決戦の地オーボンヌ修道院を目指すラムザ一行。 途中のゼイレキレの滝のランダムバトルにて悲劇が起こった。 「うわーーーーーー!!」 「ラムザぁ!!」 アグリアスの声もむなしく滝壺に落ちるラムザ。 「ラムザぁ!大丈夫かぁ!」 しかし返事はない。…

【FFT SS】七月の剣

「ラムザが目指す先、そこへ俺たちも向かうだけさ……」 持ち前の不敵な笑顔でマラークは事も無げに言った。 軽く微笑み、ラファも頷いた。 「しばらくはこの国を旅しようと思う。こんな老いぼれにも色々と出来る事はあろう」 「危険もありますが、私もシド様…

【FFT SS】告白

星の綺麗な夜。今日も寝付けなかったアグリアスはすっかり習慣となってしまった散歩に出かけた。 多くの戦いの中に身を置くがあまりに鋭敏になってしまった神経はそうやすやすと彼女を眠りへとは誘ってくれないらしい。 この季節の夜の散歩は少し冷える。 ア…

【FFT SS】七月の夜

いつ終わるとも分からない戦いの日々……。 とは言え、戦士たちにも安らぎのひと時は必要だ。明日からは今後の砂漠越えに備え、物資の補給と皆の骨休めを兼ねての久々の休息となる。 ふと訪れる幾ばくかの静寂。私はこの喧騒けたたましい日々の隙間に入り込む…

【FFT SS】もしもラムザくんがアグリアスちゃんに出会っていたら

僕の名前はラムザ・ベオルブ。ベオルブの名を受け継ぐ者の一人だが、色々と思うところがあり、今は傭兵となって行動をしている。 この世界は想像以上に過酷だ。おかげで、自分が今までどれだけ恵まれた環境にいたのかに気付く事が出来た。そして、自分の弱さ…

【FFT SS】自分の持ち物には名前を書きましょう

仲間が増えてくるとこういう事が起きてくる訳で… 「あれ~?このダイヤソード俺のじゃないぞ?」 「ちょっと!アタシのシャンタージュ使ったの誰よ!」 ぎゃあぎゃあ……

【FFT SS】アグひな

アグ「露天風呂とは気持ちのいいものだな。この宿なかなかよい趣味をしている。しかし解放感がありすぎて少々不安にもなる。今や我らは様々な組織から追っ手をかけられる身。だからこうして剣だけはかたわらに置いて命の洗濯をしているのだ。むっ、誰か来た…

【FFT SS】 貴公じゃイヤ!

酒場。 昼は雇われ仕事を求めて戦士達の集うこの場所も、夜になれば本来の職分を取り戻す。 喧噪の店内。 壁際の席を3人の女が占めている。 ルザリア聖近衛騎士団の俊英アグリアス・オークスとその部下二人である。オヴェリア王女の護衛を任じられ、現在は…