FFT_SSの日記

インターネッツにあるFFTのSSや小説を自分用にまとめてます。

【FFT SS】ベイオウーフ「ああ、レーゼはオレの恋人なんだ」

 

ラムザ「……え? 恋人……? このドラゴンが?」

 

ベイオウーフ「呪われたんだ。けれど、どんな姿だろうとレーゼはオレの恋人さ」

 

ホーリードラゴン(レーゼ)「///////」

 

ムスタディオ「凄いな、アンタ。絶対に助けろよ」

 

ベイオウーフ「……必ず。うん? どうした、レーゼ?」

 

 

 

 

 

ベイオウーフ「な、何をしてるんだレーゼ、やめないかッ! ズ、ズボンを下ろすなッ!」

 

ラムザ「はは、お邪魔みたいだね」

 

ムスタディオ「お、おう。ちょっと向こうに行ってようか……」

 

パクッ

 

ベイオウーフ「ぎにゃぁぁぁぁ!!」

 

 

 

 

ムスタディオ「だ、大丈夫か?」

 

ラムザ「わーっ! フェニックスの尾ーっ! フェニックスの尾はどこだーっ!!」

 

ムスタディオ「あのなーっ! ベイオウーフは死んじゃいないだろ?」

 

ラムザ「で、でもベイオウーフの息子が……!」

 

ベイオウーフ「オレのことなら……心配はいらない……」

 

ラムザ「誰もアンタの心配なんちゃしてない! アンタの息子の心配をしてるんだ!」

 

ベイオウーフ「え? いや……だから……」

 

ムスタディオ「お、落ちつけよラムザ」

 

 

 

 

ラムザ「……済まない。僕はどうかしていた。とにかく早くベイオウーフの息子を探さなきゃ……」

 

ムスタディオ「お前、落ち着いてねーだろ……」

 

ごっくん!

 

全員「……え?」

 

ホーリードラゴン「……?」

 

ムスタディオ「ベイオウーフの」

 

ラムザ「息子が……」

 

ベイオウーフ「食われた?」

 

 

 

 

ラムザ「……吐かせなきゃ!!」

 

ベイオウーフ「駄目だ! 何があろうとも、レーゼを傷つけることだけは絶対に赦さない!」

 

ラムザ「……それが、君の息子に関わることでもか?」

 

ベイオウーフ「何があろうとも、と言っただろ?」

 

ラムザ「……君という人は。分かった。だけど、治療はしなくちゃ……」

 

ベイオウーフ「それも駄目だ!」

 

 

 

 

ラムザ「何故!」

 

ベイオウーフ「おそらく、ドラゴン状態のレーゼは混乱しているのだと思う。

        もし、オレがここで治療を受けたら、自分が傷つけたと思ってしまうだろう?」

 

ラムザ「でも……傷が……」

 

ベイオウーフ「傷だけなら、耐えていればいいだけの話さ。

        いいか、そもそもこんな事件はなかったんだ!」

 

ラムザ「それほどまでに……」

 

ムスタディオ(正直、良く分からん)

 

 

 

 

ラムザ「ネルベスカ神殿?」

 

ベイオウーフ「……ああ、そこへ、行けば、……レーゼの呪いを解ける聖石が手に入るはずなんだ」

 

ムスタディオ「お前、日に日に体調が酷くなってるぞ。大丈夫か?」

 

ベイオウーフ「大丈夫……さ」

 

 

 

 

ゼルテニア城付近

 

 

ドサッ

 

ラムザ「ベイオウーフ!」

 

ベイオウーフ「ハァッ! ハァッ!」

 

アグリアス「もう駄目だ。神殿につく前に死んでしまうぞ!」

 

ホーリードラゴン「クゥ~ン」

 

ラムザ「…………」

 

ベイオウーフ「や、めろ。治療は……する、な」

 

ムスタディオ「……ふざけんなよテメェ! お前が下らない意地張って、

        ここで死ぬのなんてどうでもいいんだよ。

        だけど、そしたらレーゼはどうなるんだ!」

 

ベイオウーフ「……!!」

 

ラムザ「白魔導士を呼んでくる」

 

 

 

 

白魔導士「……無理です」

 

アグリアス「……何だと?」

 

白魔導士「破傷風です。感染症の場合、白魔法ではどうにもなりません。

      怪我の後、すぐにケアル系の魔法で傷を塞いでいれば

      こんなことにはならないのですが。破傷風の患者なんて初めて見ました」

 

ラムザ「……諦めるしか、ないのか?」

 

白魔導士「血清さえ打つことが出来れば、助かるかもしれませんが、

      ラムザ殿、我々は異端者。そう簡単に手に入るものではありませんよ」

 

ラムザ「……くそう。……いや、待て。ここは……ゼルテニア城の近く。ディリータ!」

 

 

 

 

ゼルテニア城校外

 

 

ディリータ「コイツ、間違いなく馬鹿だろ」

 

ムスタディオ「お前とはいい酒が飲めそうだ」

 

ディリータ「……フン、バルマウフラが血清を持ってて良かったな」

 

バルマウフラ「今時破傷風の患者なんて全く見ないのに」

 

ラムザ「……済まない、助かった」

 

ディリータ「貴重な借りだ。大事に使わせてもらうぜ」

 

ラムザ「……ああ」

 

 

 

 

ラムザ「ところで、ベイオウーフの息子の話なんだけど……」

 

バルマウフラ「? 子供がいたの?」

 

ラムザ「あ、いや、そういうことじゃなくて……」

 

ディリータ「なるほどな。ラムザ、レイズで切れた腕が生えてくるか?」

 

ラムザ「いや……」

 

ディリータ「そういうことだ」

 

ラムザ「……そうか」

 

バルマウフラ「ああ、そういうこと!」

 

ディリータ(ちっ、全く、可愛げのない女だぜ)

 

 

 

 

ネルベスカ神殿

 

 

アグリアス「ベイオウーフ、本当に大丈夫なのか?」

 

ベイオウーフ「ああ、彼らのお陰で助かった」

 

労働七号・改「警告! 警告! 警告! 民間人ノ立入ハ禁止サレテイマス!

        30ビョウ以内ニ ココカラ 立チ去ッテクダサイ!!

 

        コレハ 予行練習デハアリマセン!

        30……29……28……27……26……25……

        24……23……22…… システムエラー発生!

 

ムスタディオ「……エラー?」

 

労働七号・改「3……2……1……」

 

ムスタディオ「おいおい。どんなからくりしてんだよありゃ」

 

労働七号・改「ジェノサイドモード発動!

        研究員ハ 速ヤカニ シェルターヘ 避難シテクダサイ!!」

 

 

 

 

戦闘後

 

 

労働七号・改「自爆モード作動! カウントダウン開始!

        30……29……28……27……26……25…… システムエラー発生!」

 

ベイオウーフ「マズイ! きっとあいつの動力源は聖石だ! 爆破なんてされたら」

 

ラムザ「やめろ! 病み上がりの体で突っ込むな!」

 

…………

 

…………

 

ラムザ「……爆発は?」

 

ムスタディオ「言っただろ。お前が死んだらレーゼはどうするんだ?」

 

ベイオウーフ「ムスタディオ……」

 

ムスタディオ「ヘッ、オレは機工士だぜ」

 

 

 

 

ラムザ「この聖石で……」

 

ベイオウーフ「論より証拠さ。さ、怖がらずに試してみるんだ」

 

ヒュゴゴゴゴ

 

ベイオウーフ「レーゼ……君なのかい……」

 

レーゼ「ベイオウーフ、またこうして貴方と会えるなんて……」

 

レーゼ「あ、ちょっと神殿の中で忘れ物したの。ベイオウーフ、一緒に来てくれない?」

 

ベイオウーフ「え? ああ、もちろん構わないけど……」

 

ムスタディオ「久しぶりの再会なわけだしな。邪魔しちゃ悪い。先に戻ろう」

 

アグリアス「ああ、そうだな」

 

ラムザ「……何か、忘れてるような……、あっ! ベイオウーフの息子だ!」

 

ムスタディオ「あ……」

 

 

 

 

レーゼ「ベイオ! これは、どういう、ことなの?」

 

アグリアス「……レーゼの悲鳴だな」

 

ベイオウーフ「いや、それは……」

 

ラムザ「ドラゴン時の記憶はないのか……」

 

レーゼ「ブレモンダか…… ブレモンダなのか……」

 

ベイオウーフ「いや、そ、そうじゃ……」

 

レーゼ「赦さない赦さない赦さない。あいつの罪を、私は赦さない!」

 

ヒョゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

 

ベイオウーフ「聖石……?」

 

???「聖石を持つものよ… 我と契約を結べ… さすれば汝の魂は我が肉体と融……」

 

レーゼ「やかましい。私は愛しいベイオに酷い仕打ちをしたブレモンダを断罪するんだ」

 

 

 

その後、断罪の暴君ゼロムスによって

 

ライオネル城ごとブレモンダが吹っ飛ばされたのは言うまでもない……

 

 

 

~fin~

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